2013年12月19日木曜日

イギリス生活必須知識【医療編】

イギリスと日本は医療制度が違います。

海外生活でもたいていのことならば、失敗しながら学べばいいし、
失敗する時間もたくさんあると思います。

けれど、医療が必要になるケースだけは、
突然降って来るしあまり失敗はできません。
自分が健康だとしても、大事な家族のことを守る為にも
事前にしっかりとイギリス医療のツボを抑えておきましょう。

一応、私の住んでいるところはEnglandなので、
それ以外の方は細かいところが違うと思うので気をつけて下さい。

【NHS (Natilnal Health Service)】


基本的な医療サービスを提供している親組織です。
日本で例えるのは難しいんですが、厚生省みたいなイメージでしょうか。
いわゆる親玉です。

財源は国家予算で賄われています。
NHSが提供する医療は、イギリスで合法的に働いてれば、ほとんどが無料です。
私は有料のケースに出会ったことはありません。

wikipedia NHS リンク

【イギリス医療の基本スタンス】

風刺的に大げさな感じでいうと、

「放っておいたら死にますか?そのうち、治りますか?
 そうですか、治りますか。じゃあ病院に来ないで下さい」

ということらしい。
軽い病気は自分で治すのがイギリスのスタンスみたいです。
まぁ医療費が無料ですからね。裏を返せば全部税金ですもの。
日本みたいに、健康そうな老人に薬を渡していたら、
キリががないですよね。

無料を維持するために、必要最小限で効率よく
というのがモットーのように感じます。

必要最小限な為、病院は待たされるものだというのが常識みたいです。

「病院に行ってきた」

と言われたら、

「何分待たされたんだ?」

と聞くのが社交辞令みたいなものです。

【GP (General practitioner)】

  • GPとは

地域のお医者さんと思えばイメージぴったりかと思います。
緊急でないようなケースでお医者さんに見てもらいたい場合は、
GPで見てもらうことになります。

GPでは見きれないような場合は、専門医を紹介されたりするようです。
予約をしてから行くのですが、風邪のシーズンなどは
予約を取るのも大変みたいです。

当日見てもらえたら、イギリスの同僚から「運が良かったね」と言ってもらえます。

  • GPへの登録

日本と少し違うのは、何はともあれ、
まずは近くのGPに登録する必要があるということです。
これは、健康なうちにやって下さい。
面倒ですが移住したら早めに済ませて下さい。


近くのGPは、NHSのホームページで郵便番号を入れれば検索できます。

GPsのタブを選択して、ポストコードを入力する。

【Pharmacy】

    言わずもがな、薬局です。さすがにイギリスに行くぐらいだから知ってますよね。
    なんでこんなとこに登場したかと言いますと、
    Pharmacyに日本人の常識との差異があるからです。

    はい、今あなたはちょっと体調が悪いです。
    どうしますか?

    日本人の常識からしたら、近くの内科に見てもらう、というのが一般的ですよね。

    イギリスでは、まず薬剤師さんに相談しましょう。
    個人相談室みたいなのも薬局にはあって、
    そこでプライバシーを守りながら相談にのってくれたりします。

    安い値段の薬で治りそうだったら、薬を教えてくれます。
    近くの薬剤師さんは、ちょっと薬が高いようだと、
    GPで見てもらったら無料でもらえるはずだから、
    買わない方がいいわよ、なんて言ってくれました。

    ポイント:一番気楽にアクセスできる専門家は薬剤師さんである。


    【緊急の場合】

    ここまでの文章を見て、たくさんの人は

    「おいおい、なにか急に見てもらう必要があるような場合に、
     待たされて死んでしまうじゃないのか?」

    なんて不安になっていると思います。私もそうでした。

    緊急と緊急でない場合のメリハリがあるので、
    そこは(ある程度)ご心配なく。

    • 緊急・・・かもしれないけど、そうでないかもしれない場合
    例えば、私の息子で実際にあった話ですが、
    机の角に頭をぶつけて、頭から流血しました。
    さて、頭と言えば、切れるとすごく血が出るから大げさに見える。
    不安。
    でも、血はなんとか押さえていたら止まってきた。
    大丈夫か?
    でもでも、打った場所は頭だ。何かあったら大変だ。
    緊急か!?緊急ではないのか?!

    結論から言うと、こういう場合は素人判断をやめましょう。
    111にお電話です。
    NHSヘルスケアサービスが、24時間、365日健康相談を受けつくてくれます。
    電話代も無料。

    そして、重要なポイントが一つ。
    翻訳サービスがついているのです。

    意を決して電話しても、
    電話で英会話のハードルも高いし、
    病状の説明なんて、TOEICだけやっていても土台無理な話です。

    緊急時(?)に張る見栄なんてないので、
    もう最初から挫折して、

    Could you arrange translation service into Japanese?

    と頼みましょう。そうすれば、通訳をつけてくれます。
    そして通訳の力を借りつつ、判断を仰ぎましょう。
    111の人が緊急病院に行った方がいいと言えば行きましょう。

    ちなみに、2回翻訳のお世話になりましたが、
    一度は夜だったためか、アメリカにいる日本人っぽい人が通訳してくれて、
    イギリスの医療システム固有の部分の意味がわからないようでした。

    • A&E(Accident and Emergency)

    すぐ診てもらわないとやばい!って、いう場合はA&Eに行きましょう。

    近くのA&Eは、NHSのホームページで郵便番号を入れれば検索できます。
    息子が頭打ったときなどに行きました。
    お金はいりませんでしたが、駐車場代は必要でした。
    イギリスおなじみのPay&Displayだったので(多分、そういう所も多いはず)
    札はいりませんが、小銭は持って行きましょう。

    Urgentタブを選んで、郵便番号を入れる。
    出てきたリストの中から、A&Eと書いてある病院。
    足マークはWalk-In Centreと思われる。

    • Walk-in Centre

    「すぐ応急処置はいるよなぁ。命には関わらないけどさ」という場合。
    あとは、「休日に子供が風邪引いて熱をだした」と言う場合など。

    予約なしで診てくれる仕組みとして、
    Walk-in Centreというものがあります。
    ただ、予約なしということなので、
    待ち時間もそれ相応であることは覚悟して下さい。
    一度、子供のことで休日に行きましたが、
    みてもらうまでに2,3時間ぐらいかかったかな・・・。

    病院の一角でお医者さんが診てくれるところもあるし、
    看護師さんだけでやっているようなところもあるようです。
    場所によりけりで、ネットでは一番情報を得にくい感じなので、
    よく調べる必要があります。

    • 救急車

    は、999です。すごく覚えやすいですね。
    きゅーきゅー車の999です。
    呼んだことはありません。
    呼んだことある人は情報教えて下さい。
    でも大事なので覚えておいて下さい。

    ちなみに999は、救急車だけではなくて、
    警察・消防も含めた緊急ダイヤルのようです

    【日本語の医療機関】
    そうは言っても、やっぱり医療系の話は
    日本語でするのが一番安心できます。

    ロンドンにはジャパンメディカルグリーンセンターがあります。

    私たち家族も、何回かお世話になりました。
    アクトンクリニックは車でアクセスできます。
    ただし、プライベート診療になりますので、お代はかかります。
    が、海外旅行保険などに入っていると、
    事前にその旨を伝えて、保険書類を持って行けば、
    現金は払う必要はなかったです。

    予約が必要なので予約してから行きましょう。
    ここはそこまで混んでいないので、(平日なら?)当日でも診てもらえるようです。

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